一般社団法人Water-n(ウォータン)は『「水を還す」から経済・社会・地域を良くする』ことを目指しています。
そのためには「水を還す」を考え、行動する人を増やすことが大事だと考えています。
また、行政、企業、大学など所属の枠を超え、そして、水インフラ、モノづくり、まちづくりなど業種の範囲を超えて、つながることも大切だと考えています。
そこで私たちは、行動とつながりのきっかけを作る手段としての「情報発信」と、行動とつながりの「場」としてのメディアの運営を活動の主軸に据えました。
私たちが提供する「場」への参加はもちろんのこと、ぜひ一緒に「情報発信」「場づくり」に取り組んでいただければと思います。
メッセージ
私の育ったまちは「公害のまち」でした。
川は流れていましたが、コンクリートの3面張りで、水は鈍色で深さも分からない。発酵したヘドロから発生したメタンガスで異臭が漂う。ゴミ捨て場のような川でした。
その川を見ながら、思ったのです。
空き缶や空き瓶のような「固形」のゴミなら、この手で拾える。
でも、水に溶け込んでしまった「液状」のゴミは、どんなにがんばっても手では拾えない。
この川をきれいにしたいのなら、汚してしまってからどうするかを考えるより、汚してしまわない方がよっぽど簡単なんじゃないの?
水をなるべく汚さず、賢く使って、丁寧に還す。
その方が、きれいへの近道なんじゃないの?
固形のゴミについては、賢い還し方、規律ある捨て方が浸透してきました。
ですが、水の還し方(液状のゴミの捨て方)への意識は、それほど高くはありません。
台所の排水口から流れてしまえば、トイレを流してしまえば、すぐに目の前から消えてなくなるからでしょう。
私たちは地球から資源を借りて、使い、そして、還します。それらの行為をつなぐと、丸いリングになるはずです。
ですが、今は他に比べて「水を還す」部分のリングが細いと感じています。
それを少しでも太くつないでいきたい。
これが「Water-n」=Water Returnの活動の原点です。
代表理事 奥田早希子