インフラマネジメントは「個別」から「まち丸ごと」へ
2024年11月27日の水マネ大学は、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 インフラストラクチャー・アドバイザリー ディレクターの関隆宏さんを講師に迎え、「インフラマネジメントは『個別』から『まち丸ごと』へ」をテーマに講義していただきました。
日本では水道、下水道、道路、橋、電力などインフラごとに個別の事業者が運営しています。これが『個別』の意味です。
これに対し、まちにある様々なインフラをまとめて運営するのが『まち丸ごと』という意味です。
日本ではインフラごとに所管官庁がことなるので「まち丸ごと」にできるイメージが湧きづらいかもしれませんが、ドイツでは実践されています。それが「シュタットベルケ」です。
シュタットベルケは様々な公益的サービスのプロバイダーなので、各事業ごとの個別最適を目指すのではなく、「まち」という視点に立ち資金や人材などのリソースを多様な事業に最適に振り分けようと行動します。その行動を支えているのが「公的価値」というパブリックバリューを追求する精神です。
その特徴は、多くが自治体100%出資であることと、株式会社であること。公益的なサービスを担いつつ、独自の努力で収益を上げることが求められます。
日本ではインフラの老朽化、人口減少、更新投資の増大などの課題が、特に地方部において深刻化しています。シュタットベルケは、それを解決し、地方創生を実現する手法になりうると期待しています。
その証左として「まち丸ごと」の動きが日本でも見られるようになっています。
その例として、関さんからいくつか事例を紹介していただきました。
(抜粋)
・加賀市総合サービス
・びわ湖ブルーエナジー
・国土交通省の地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)
・ONE・AQITA
シュタットベルケについて詳しく知りたい方はぜひ水マネ大学2025年度で仲間になってくださいね。