まちづくりは民間主導が、いい
2024年12月25日の水マネ大学は、岩手県紫波町 企画総務部長(政策統括監兼地域づくり課長)の鎌田千市さんを講師に迎え、紫波中央駅前都市整備事業「オガールプロジェクト」をはじめ、「リノベーションまちづくり」、「学校跡地活用」をテーマに講義していただきました。
この日は講師はオンライン、受講生はリアル&オンラインの形で講義を行いました。
オガールプロジェクトはまちづくりPPPの好事例の1つと言えばそれまでですが、国内のみならず、国際的にも高く評価されています。なぜ、そこまでの評価を得ることができたのでしょうか。
その要諦は、「何をやったか」ではなく、プロジェクトのすべてにおいて「民間主導型」という精神が貫かれたことだと考えます。それも、官が構想や計画を決めて民に委託する、というようなよくあるPPPではなく、構想や計画段階から民に委ねる、まさしく「民間主導型」PPPを極めたことです。
そして、当時の藤原孝町長が「民間主導型」を覚悟したこと、PPPエージェントを担いうる人材が地元にいたことが、このプロジェクトの強い推進力になりました。PPPエージェントは、どの民がどのようにまちづくりに参加するかをデザインして誘致するなどの役割の人で、地元の建設会社の跡取り息子だった岡崎正信さんがその任を担いました。鎌田さんは岡崎さんのカウンターパートとして、異動しないまま18年間ずっとPPPに関わり続けています。
オガールプロジェクトのほか、「民間主導型」という旗印のもとで進められているリノベーションまちづくりや学校跡地活用についても解説してくださいました。
いずれのプロジェクトにも共通していた、
「民間主導型」
「何のために、何をやるのか」
「公共施設を使うプロは市民。だから、市民が何をしたいかを一緒に考える」
「PPPは施設を作る手法ではない。PPPでコト起こしも含めてまちを再編集する」
「敷地に価値無し、エリアに価値あり」
「地域の課題解決、よりも、『地域に希望を創る』」
などの思考を水インフラのPPPでも重量な視座として心にとめてほしいです。
詳しく知りたい方はぜひ水マネ大学2025年度で仲間になってくださいね。