「打ち水俳句」の選句アドバイザーを務めました

暑い夏に凉をとる江戸の庶民の知恵「打ち水」の実践を呼び掛ける「打ち水大作戦」(主催:打ち水大作戦本部、事務局:特定非営利活動法人日本水フォーラム)は2021年初の取り組みとして、毎日新聞社のスマホアプリ「俳句てふてふ」とコラボレーションし、「打水」「水打つ」を季語としたオンライン句会を開催しました。

7月22日(大暑)から8月19日まで俳句を募集し、8月30日に選句結果が発表されました。(詳しくはこちら)

オンライン選句の「いいね」数で選ばれた上位7句のほか、打ち水大作戦本部の主観で3句が選ばれました。当法人の代表理事:奥田早希子が、選句アドバイザーとして参加し、選評を述べさせていただきました。

■作戦隊長賞

地球をば冷やす覚悟ぞ水を打つ(だらのん)

ひしゃく1杯の水の量はせいぜい200ml程度でしょうか。その少しの水と、地球という大きな存在との対比、少しの水を通して、地球という大きな存在と対話をしている、その感じが面白いと思います。(奥田)

■家元賞

打ち水や暖簾ゆらりと風を生む(m-tajimayoyo)

打ち水で風が生まれ、それが凉を運んでくる、軒先なのか、縁側なのか、蚊取り線香がたかれていて、セミが鳴いていて、けだるい午睡のひとときなのか、子どもたちが遊ぶ声が遠くから聞こえる静寂なのか、そんな風景が思い浮かんできます。(奥田)

■本部特別賞

水打つや天昇るとも地へ還る(cat176)

(意図の汲みにくさはありますが、地面に打たれた水が蒸発して天に昇り、雨になって地に還ってくる壮大な水の旅路が詠まれています)