上下水道の将来を料金から考えてみて

NHK News Webに取材協力した記事がアップされました。

「どこまで上がる?水道料金」

上下水道インフラの老朽化
それが原因となる道路陥没や水道管破裂事故の頻発
施設を更新しようにも人口減少と節水機器や節水志向の高まりで料金収入は右肩下がり
料金収入だけでやりくりするのが原則なのに見えないところで税金による補てん
苦境を打破するために値上げ
値上げ幅を最小限に抑えるために広域化とPPP(官民連携)

 上下水道関連の最近の報道はそんな内容でどれも似たり寄ったり。でもね、なんかそれでは「住民に迷惑が掛からないように役所がもっとちゃんとしなさいよ」という役所頼みが強くなるだけで、自分事にならなくて、自分で何ができるのかを考える気にもならないよ、とずっと思ってきた。

上下水道の危機を自分事化する

どうやったら自分事になるのかと考えた末、行きついたのはやっぱ「カネ」。

自分が払っている上下水道料金を入り口にして、それが隣のまちより高いのか安いのか、隣の家より高いのか安いのか、それが妥当なのかどうか、まずは「思考」し、そして「判断」する材料になればと思って「環境新聞」で隔週連載を今年から始めた(まだまだ続く。本サイトにも順次アップするのでお楽しみに)。

都市間の水の料金格差(水格差)をいくつかの指標を基に試算してみた。例えば、ウンチひとたれで2.3円の都市間格差。1日に7回くらいトイレに行くのが平均らしく、そこから換算すると年間で約5900円の差。便秘の私は。。。

まあ、そんな連載を続けていたら、上下水道業界や浄化槽業界の方から「おもしろい」とか「こういう視点も入れろ」とか声をかけていただくことが多く、関心の高さを改めて実感している。

そうした時にNHKの女性記者さんから「上下水道関連の報道でいちばん身近で分かりやすかったので」ということで連絡を受け、NHK News Webの記事につながったという次第。さすがにとっても分かりやすくまとまっていますね。

最後のコメントにあるように「自分が暮らす地域の水道事業がどのような状況になっているのか。関心を持って考える時期に来ている」